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【レビュー】アンドロイドは電気羊の夢を見るか?【書籍】

 

 

タイトルだけでも知っている人は多いはず。
映画「ブレードランナー」の原作でもあります。

本作の見所はやはり「偽物」と「本物」、現実の追求がこの作品のテーマです。
ディック自身が現実に関する事をテーマとして取り上げているのもあります。

 

あらすじ

人類の大半が火星に移住しているなか、主人公は地球で火星から亡命してきたアンドロイドを逃亡者(多くは火星での扱いに反発して地球に逃げ込む)を処罰するハンターとして生計を立てています。

冒頭で主人公が「本物の羊がほしい」だとか、奥さんに「アンドロイドを殺すなんてひどい仕事」だと批判されたりします。

そんな中、主人公に思いもしないボーナス(火星からの亡命者)が訪れ、そのアンドロイドたちとの逃走劇や出会いの中で「本物」に至るというお話です。

 

ポイント

冒頭で主人公が「本物の羊がほしい」だとか、奥さんに「アンドロイドを殺すなんてひどい仕事」だと批判されたりします。

この描写がこの書籍のテーマである現実です。
主人公は偽物の羊(電気羊)を購入し、動きなどは全く本物と違いありません。ですが、それは偽物だということは紛れもない事実です。
また奥さんからすると、アンドロイドを殺すこと(主人公からすれば火星からの亡命者を捕まえているだけ)は悪のようみ見られますが、実際にそのアンドロイドを処罰した収入で暮らしているという現実があります。

 

 訳者のあとがきも非常にまとまっているため、一度で理解しやすくなっています。主人公の視点から動くことはなく登場人物が少なく非常に読みやすいです。